写真とは・・・? 〜 最も大切にしていること
写真は、「その人自身」「人生そのもの」が写し出されるとも言われる。
いや、私自身は、写ってしまうと感じている。
振れ幅が大きく繊細で、ある意味『怖い媒体』。
長年、言葉に頼った仕事・生活をしてきた自分が、写真と真摯に向き合い、撮り続けている方々の写真にふれ、「言葉を失う」体験が重なった。
お喋りな自分が、黙って静かに佇んでしまう一枚・・・。
見た瞬間に、「脳裏に焼き付いた」とわかるシーン。
この瞬時に、言葉(意識)を超えた何か深いところ(無意識・潜在意識)に届いてしまう写真とは、何だろう?
近年、わたしたちの日常は、意識しようとしまいと、九割以上、無意識・潜在意識に支配されていると言われている。
その無意識の領域に瞬時に届いてしまう媒体なら、言葉(意識)をどんなにたくさん駆使するより、何かを伝えるのに大きな影響力を及ぼす。
そんな訳で、この6年程・・・
「無意識に瞬時に届いてしまう写真とは何か? 写真を通して何が伝わってゆくのか?」
という問いと共に、日々一眼レフカメラを持って歩きながら過ごしている。
* * *
写真は、限られた枠内の一シーンでありながら、おおざっぱに言うと二つのベクトルが存在する。
ひとつは、『閉じ込めるベクトル』。
半ばマニアックで、自分が観たい部分だけを切り取り、枠内に密封する。
平たい言葉で言えば、「内向き」の写真。
似たものが好きな人たちの間だけで賞賛し合うようなもの。
もうひとつは、「解放のベクトル」の写真。
言い替えれば、『外向き』の写真。
限定された枠内にありながら、枠の外や写し出されているシーンの前後・過去や未来・他のものを自然と想像する写真。
そもそも、時間は止められないのに、止まった瞬間=虚像を観ていたい・・・というのは、人間のエゴのひとつである。
そして、写し出された被写体は、撮影者がつくりだしたものではなく、外の世界からお借りしたもの。
「写す」とはある意味、盗む行為、搾取という見方もある。
そのような後ろめたさも相まってか、わたしは、固定化されたシーン、撮影者が現れ過ぎている写真は、世界的に有名なプロの写真家の作品であっても、苦手・・・。
言わば、何かを、誰かを暴いたり、盗んだり、搾取したり・・・
非常に暴力的なものにもなれば、
平和の道具としても使える。
包丁と同じようなもので、カメラは、使う人・何のために使うか?
が問われる道具。
通常の写真の撮り方は、「自分の視点で切り取る」という表現がよく使われる。
その独自性こそが「写真の価値」と考えられてきたと言ってもいいかもしれない。
一方、わたしは『撮影者が消えるような写真』「被写体主導の写真」
を撮らせて頂くお役目のようである。
「その場に一緒にいるような氣がする」
「ずっと見ていたくなる」
「ここから始まってゆく。広がってゆく」
等と言われたことがあるが、素直に嬉しい。
「テーマを決めて撮る」ことが推奨されていることも多く、
「もう、撮りたいもの・テーマがなくなった」という声も時折聞く。
でも、わたしにはそれが当てはまらない。
健康のため、昨年末から毎日歩くことが習慣になっている。
歩くのが主で、ふと呼びかけられたような瞬間に、レンズを向け、そのものが、その存在が最もそれらしく在ると察知した瞬間に・・・
感謝しながらそっとシャッターを押す。
毎日撮り続けていると、位置・角度・絵の大きさ・構成・色合い・トーン等、
瞬時にしっくりくる時がある。
1シーン、2〜3枚程度。
1枚目が自然、後で見直してしっくりくることが多い。
それ以上撮っても、わたしの場合、意識・意図・エゴが出過ぎてしまう。
『呼吸楽 〜 フォトノート』が生まれたのも、その写真も全て「被写体主導」。
体調があまり良くなかった時でさえ、
撮らせて頂いた瞬間は、呼びかけに応じたような心温まるひととき、
感謝に満たされた瞬間だった。
殆どの写真が、半径1km以内、それも目的地への道すがらや帰り道、ふと立ち止まったり、ふりかえった時に遭遇した瞬間・場面である。
予定調和ではない偶然性にワクワクした瞬間・・・
そんなシーンの流れで、呼吸楽はできています。
〜〜〜〜〜以下、ご案内です。
(1)『呼吸楽 〜 フォトノート』のみの購入
(2)6/22(土)『夏至ミニイベント 写真心理学』へのお申込み
どちらも大歓迎です。
(1)『呼吸楽 〜 フォトノート』のみの購入
「『呼吸楽〜フォトノート』購入希望」&冊数をお書きください。詳細は返信でご案内します。
価格:2,000円(税抜)+送料360円=¥2,520(税込)
申込み先:金光 律子(かなみつ りつこ)
yururin@i.softbank.jp
またはfacebook-messenger
(2) 6/22(土)『夏至ミニイベント〜写真×心理学』へのお申込み
♣︎日 時:6/22(土)夏至 14:00〜16:00 受付開始13:45〜
♣︎会 場:Roof Okurayama(東急東横線:大倉山駅徒歩4分)
建築家ご夫妻のカフェ
♣︎参加費: ¥3,500(初回特別価格)
『呼吸楽 〜 フォトノート』手づくり版¥2,000(税抜)&
ワッフルorシフォンケーキ&飲み物セット込み
☆お氣に入りの写真がある方は(可能なら絵葉書サイズ・
A4以内のプリント)お持ちください。(なくても、もちろん大丈夫です)
♣申込方法:FBメッセンジャー または yururin@i.softbank.jp宛に
「6/22『呼吸楽な写真』参加希望」と明記の上、
①お名前(ふりがな)
②ご連絡先メールアドレス
③(緊急時用)電話番号
④簡単な参加の動機
をお書きください。
先着10名様まで受付いたします。残席6名様。
お申込みをお待ちしています。
2019.6.10
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