フェルメール展・・・上野の森美術館
17世紀のオランダ絵画の第6章(最終章)として展示されている、
フェルメールの作品9点・・・。
この部屋に入ると、一枚の絵の前で、観ている人がしばらく動かない・・・。
数分完全に止まった後、わずかに(感覚的には10cm位)動き、また数分止まる。
その僅か10cm位の立ち位置の違いから、眼の前の絵(光と影等の加減)が変わり、しばし佇んでしまう・・・。(特に最後の‘牛乳を注ぐ女’)。
どの作品も、重心が低い。
会場全体が静止している時間が、これほど長い体験は初めて。
43歳という若さで永眠したこと、15人の子どもを持ち(内4人は夭逝)、画家一本で生計を立てていた訳ではなく、画商など仕事をかけ持ちしていたこともあってか、作品が35点という寡作。
*作品が9点でなく、もし、100点だったら?
*9点が集結することが、とてつもない困難を乗り越えていなかったら?
・・・という問いはありつつも、
‘時間の長い風景’(人物画でも、そう呼びたくなる)。
似たような構図をくり返し描き、一度描いたものを塗りつぶしていたり、画中画や比喩的なモノが多く描かれていたり・・・。
ただ、ぼ〜っと見ていてもいいし、いろいろな解釈を想い巡らしてもいい・・・。
人間の多様な引き出しに自然と入ってゆく何かを感じ取り、思考し、試行し続けた人だったのかもしれないなぁ・・。
感謝
(2019年2月3日まで *日時指定入場制
写真は、大判ポスター。人が写らないように撮ったら、この角度・・・^^;)
2018.11.21
0コメント