「世界の起源、生命の呼び声」 木村佳代子さん × 牧田愛さん
こんな空間があったなんて・・・
異質な作品(生命体と呼びたい)が あまりにも自然に 自分の周りに 存在する・・・
想定外な空間*心地よさに 氣づいたら 1時間程経過・・・
木村さんにもお会いでき 今回の作品の新たな着想 2000年の写真作品を蘇らせた経緯
など・・・貴重なお話しも聴かせて頂き 感謝なひとときを過ごすことができました
〜〜〜〜〜以下会場H Pより
2021.11.19 FRI 12p.m.-7p.m まで
Sansiao Gallery 中央区日本橋3-2-9 三晶ビル1F
Sansiao Galleryでは小金沢智キュレーションによる木村佳代子と牧田愛の二人展「世界の起源、生命の呼び声」を開催いたします。いつもと少し違う展覧会、皆様のお越しをお待ちしております。
「世界の起源、生命の呼び声」のために
木村佳代子(1971年生まれ)、牧田愛(1985年生まれ)の両名は、絵画を主な表現手法としているアーティストである。その作品は、木村は有機物(花)を、牧田は無機物(機械や金属類、プラスティックなど)をモチーフとしているため一見対照的だが、ともに世界の構造・生命存在そのものへと強く意識を注いでいる点に、主題としての共通項を見出すことができる。Sansiao Galleryにおける本展が、木村から牧田への呼びかけによって二人展として開催される所以である。ただ、その捉えかたは同一ではない。木村は宇宙を生命体として捉え、その象徴・暗喩として切り花を描く。正面性が重視され、シンメトリーに描写されているのは、概念としての宇宙はどこを切り取っても中心であるという木村の考えに基づく。さながら、花は真空の空間で生命活動を超克してそこに存在している。いっぽう、牧田は人工と自然の境界へと視線を向け、身体能力を拡張するテクノロジーとしての機械をモチーフとする。生きているかのような生々しさで描かれる無機物が、その実在感を通して生命と非生命の関係へと思考をうながす。まるで、機械は命を与えられたかのように空間で自在に運動している。
さて、今年は東日本大震災から10年目となるが、木村と牧田はともに、かの震災が作品についてさらに深く考える契機となったという。すなわち、「今後の身の振り方を考えていた時、たまたま点けたテレビで、行方不明になっていた親族のご遺体が発見されたことでやっと悲しみに身をゆだねるという様子を目にしました。そこで気がついたのは、その人がいた証は実体から生まれるということでした」(木村)、「人工と自然の境界はどこにあるのだろうか。3.11を契機に、人間の技術と崇高について深く考えるようになった。(中略)人間は自然の中にただ生きるのではなく、自らを技術という鎧で装甲して、有限な生命を増強しようとしてきた」と。
ふたりの作家が追求しているものは、「何かが存在しているとはどういうことか」という、この世界に対する根本的な問いをはじまりとしていないだろうか。本展「世界の起源、生命の呼び声」は、有機物と無機物、自然物と人工物というモチーフのコントラストを呼び水としながら、重大な自然災害そして感染症を経たこの世界において、互いの世界観・生命観が交錯する場として作り上げられる。
小金沢智(本展キュレーター、東北芸術工科大学芸術学部美術科日本画コース専任講師)
~~~~~引用ここまで
感謝
2021.11.12
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